MONEY会計を導入する前提条件として、IBMi(AS/400)のCPWが"1000以上推奨"となっていた為、当社IBMi(AS/400)(CPW500)上でストレスなく動作するのかという不安点がありましたが、MONEY会計の開発ツールであるDelphi/400の性能もあり、運用上全くストレスの無い状況で稼働することができ、非常に満足しています。
今回のMONEY会計システム導入により、偶然に知った"Delphi/400" ですが、RPG・VBの開発実績のある当社情報部門としては、開発の容易な言語と認識しています。今後は、会計システムのみの使用に留まらず、開発ライセンスを購入し、経費分析・販売実績・経営分析資料などの“見える化” を実施していきたいと考えています。
レガシーシステム(RPG)を使用しながら、経営陣・部課長に向けた情報だけでなく、現場スタッフやアルバイトにいたるまでの全員に向けた情報発信の為にDelphiを使って行きたいと考えています。
MONEY会計は、中堅企業向けでは例のない、ノンカスタマイズ型のパッケージソフトです。一般会計や固定資産管理といった財務会計だけでなく、資金管理、利益管理や経営分析といった管理会計まで、中堅企業に必要なあらゆる機能を網羅した製品です。
主な特長は、メニューや画面の使い易さだけでなく、勘定科目についてはコード単位での権限設定ができる点などです。また、事業別のセグメント分析など様々な分析で、適切な業績評価と迅速な意思決定をサポートします。
操作面でも、マウスレス運用でCUIに慣れたユーザーにも配慮しており、また全帳票でプレビューが可能で、無駄な印刷を排除する仕組みになっています。
当社では、30年前からS/34を経てIBMi(AS/400)を導入しており、IBMi(AS/400)の安定性には十分に満足していたが(現在は、9406-520。OSはv5.3)、旧会計システムの老朽化とOS面(OS2)の問題から会計システムをリニューアルする必要性に迫られていた。
数社のパッケージソフトを候補に挙げ、デモや機能説明を受け、情報部門/経理部門/経営陣で会議を重ねた結果、「安定性」を重視し、IBMi(AS/400)上で稼動するソフトを採用する運びとなった。
それらの中での選定ポイントは、
・現状の運用に影響が少ない事
・将来の税法変更にも無償対応ができる事
であった。
このポイントを網羅し、また、そのパッケージを使用しているユーザーの要望が将来のリリースアップで対応されている点を評価し「MONEY会計」を選択した。
導入当初、現場から「文字が小さくて見えにくい」といったクレームもあがったが、販売元と協議した結果、快くクレームに対応して頂き無事導入に至った。
レジから収集した供給実績、共同購入の取引実績、EOSまたは手入力された仕入実績、 その他 売掛伝票などの各種データは基幹システム(IBMi(AS/400))で管理していた。それらのデータを仕訳伝票の形式にフォーマット変換を行い、PCOMのデータ転送機能によってPCへテキストデータとして出力していた。このテキストデータをさらにOS2のネットワークドライブ上へコピーし、そのデータを以前の旧会計システムへ取込み、仕訳伝票として計上するという非常に手間のかかるシステムであった。
支払業務に関しては、VisualBasicで開発されたオーダーメードのシステムを使用して いたが、仕様が不明で且つソースが見当たらない改訂不可能な状態のシステムであった。
また、会計システムを使用できるPCは経理部門に1台しかなかったので、別部署から 入力しようしても使用中の場合は、PCが空くまで待つしかなく作業が非効率であった。
仕訳伝票の“承認” についても、“仮仕訳”や“承認機能”といった機能がなかったので、昔ながらの手作業で、仕訳伝票を起票し承認印を押す形式であった。そのため紙を大量に使用し保管場所にも苦労していた。バックアップについても、経理部門がMOにバックアップを行っていた為、情報部門でデータがきちんとバックアップされているのか、管理ができていない状態であった。また周辺機器についてもプリンターの処理の遅さやローラー等保守部品が不足している状態であった。
このように、多くの問題を抱えており、一刻も早いシステムリニューアルの必要性に迫られていた。
MONEY会計では、仮仕訳伝票の登録と承認機能が備わっているので今まで手作業で行っていた“承認”に関する一連の作業は全てシステム化された。また、承認履歴もデータとして記録されるので、経理の透明化が可能になり作業が格段に早くなった。
支払業務も既存の支払システムに比べ、MONEY会計の機能を利用することができ、 IBMi(AS/400)内でシステムが統合され、より便利になった。
MONEY会計システムを使用できるIBMi(AS/400)接続端末も5台程度に増加し、作業者が効率的に作業できるようになった。
また、バックアップもIBMi(AS/400)内にデータが格納されたことで情報システム部門で一括実施(管理)できるようになり、バックアップデータの整合性もとれるようになった。
“経理”といえば、企業の最重要部門と認識している。その経理データをIBMi(AS/400)上で管理することで、システムの安定性を強化することができた。
またIBMi(AS/400)のミラーリングによるデータの二重管理で、さらに安心できる環境が整った。
これまでは「いわゆる経理システム」だったが、システム導入後「管理会計システム」へ機能アップすることが出来た。
「内部統制」については、現在既に対応している企業も多いが、当社は、対象条件”から外れているため特別な対応はまだ何も実施していない。しかし、組合員様(=株主様)に対して経理の透明性を示して行く必要性は十分に認識しており、今回のMONEY会計導入で経理の透明性へ少しは近づけたと自負している。
そして、機能満載のMONEY会計システムとIBMi(AS/400)を接続するDelphi/400のおかげで、.NETやVBなどで使用する ODBCの2倍以上の速度が確保でき、ストレスを感じる事無く日常業務が行えるようになった。
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