「Google Maps Platform」の機能を利用したアプリケーションを作成するには、APIキーが必要です。Google Maps PlatformのAPIは2022年4月現在、1か月毎200ドルの無料枠があり、その範囲内であれば無料でAPIが使用できます。Valence AppBuilderでは、MapウィジェットというGoogle Maps PlatformのAPIを利用した地図表示機能があります。機能を利用するにはAPIキーが必要です。TipsではAPIキーの取得方法についてご紹介します。
Google Maps Platformとは?
「Google Maps Platform」はGoogleが提供する地図情報サービスです。APIを利用することでアプリケーションに地図機能を追加することができます。Goolge Maps PlatformのAPIを利用することで地図の表示、マーカーの配置や線/図形の描画、道路経路の表示、ストリートビュー(実景色のパノラマ写真)を表示することなど様々な地図機能を使用することができます。
Google Maps Platformの料金と無料枠
Google Maps Platformは2022年4月現在 1ケ月毎200ドルの無料枠があります。範囲内での利用であれば費用は必要ありません。また、Google Maps Platformが含まれる「Google Cloud」を初めて利用する場合には、機能を有効にした後の90日間、トライアル期間として300ドルの無料クレジットが利用できます。
※トライアル期間は90日間経過する、または、300ドルの無料クレジットを全て消費した段階で終了します。詳細については、Googleのサイト「Google Cloud の無料プログラム」をご確認ください。
◆Google Cloud の無料プログラム
https://cloud.google.com/free/docs/gcp-free-tier?hl=ja
◆Google Maps Platform の料金
https://developers.google.com/maps/billing-and-pricing/pricing?hl=ja
Google Cloudとは?
Googleがクラウドで公開しているサービスの総称となります。Googleが世界中に配置したデータセンターから、AI、API、データ分析、Iot、ネットワークなど様々なサービス提供しています。
Goolge Maps PlatformもGoogle Cloud の 「Google Cloud Platform」を使用して管理することになります。
APIキーの取得手順
Google Maps PlatformのAPIを利用するには、APIキーが必要です。
APIキーを取得するには以下が必要となります。
- Googleアカウント作成
- Google Clould (Google Cloud Platform) 利用開始
- 請求先アカウントの設定
- プロジェクトの作成
- API有効化
- APIキーの作成
Google アカウントの作成
Googleのサービスを利用するには、Googleアカウントを作成する必要があります。
作成方法の詳細については、Googleのサイト「Google アカウントの作成」をご確認ください。
◆Google アカウントの作成
https://support.google.com/accounts/answer/27441?hl=ja
Google Cloud (Google Cloud Platform) 利用開始
Googleアカウント作成後、「Google Cloud」のサイトにアクセスしてGoogle Cloudを利用開始できます。
◆Google Cloud
https://cloud.google.com/?hl=ja
請求先アカウント設定
Google Cloudの「コンソール」ボタンをクリック、または「コンソールへ移動」ボタンをクリックするとGoogle Cloud Platformに移動できます。
Google Maps Platformを利用する場合には、Google Cloudの請求先アカウントを作成する必要があります。Google アカウントの種類がによって異なりますので確認ください。
◆【個人】セルフサービスの Cloud 請求先アカウントの作成、変更、閉鎖https://cloud.google.com/billing/docs/how-to/manage-billing-account?hl=ja
◆【組織】Cloud Billing のコンセプトの概要
https://cloud.google.com/billing/docs/concepts?hl=ja
プロジェクトの作成
Google Cloud Platformでは「プロジェクト」単位で、課金、ユーザー、リソースを管理します。プロジェクトは利用/作成するアプリケーションやサービスごとに分けることが推奨されています。作成したプロジェクトに対して、「請求先アカウント」、「Googleアカウント」を関連付けて、プロジェクトで有効にする機能(APIやサービス)を設定します。
◆プロジェクトの作成と管理
https://cloud.google.com/resource-manager/docs/creating-managing-projects?hl=ja
Google Cloud Platform上部メニューの [選択元] プルダウン を選択するとプロジェクトの一覧が確認できます。
「新しいプロジェクト」をクリックするとプロジェクトの作成画面に遷移します。
プロジェクト名を設定して「作成」ボタンをクリックしてください。
プロジェクトの作成が完了しました。
Google Cloud Platform上部メニューの [選択元] プルダウン でプロジェクトを選択できます。
選択したプロジェクトに対して設定をしていきます。
APIの有効化
Google Maps PlatformのAPIを利用するために、APIを有効にします。
Google Cloud Platformの上部左側にあるハンバーガーメニューアイコンをクリックしてください。
左側にメニューが展開されます。「APIとサービス」>「ライブラリ」を選択してください。
APIライブラリの画面が表示されます。「Maps JavaScript API」をクリックしてください。
「有効にする」ボタンをクリックするとAPIが使用可能となります。
また、Google Maps PlatformのAPIの使用を変更したい場合には、APIライブラリから「Maps JavaScript API」の「管理」ボタンをクリックするか、Google Cloud Platformの上部左側にあるハンバーガーメニューアイコンをクリックして表示される、左側メニューから「Google Maps Platform」を選択してください。
Valenceでは、「Maps JavaScript API」のほかに、「Directions API」、「Geocoding API」を使用します。それぞれ有効にしてください。
「有効なAPI」にリストされていることを確認ください。
APIキー作成
Google Maps Platformの機能を使用するには、APIキーが必要になります。
APIキーを作成するには、Google Cloud Platformの上部左側にあるハンバーガーメニューアイコンをクリックして表示される、左側メニューから「APIとサービス」>「認証情報」を選択してください。
認証情報の画面で「+認証情報を作成」をクリックして表示される「APIキー」をクリックしてください。
APIキーが作成されました。
Google Maps Platform API使用数制限
API使用回数を制限するには、Google Cloud Platformの上部左側にあるハンバーガーメニューアイコンをクリックして表示される、左側メニューから「Google Maps Platform」>「割り当て」を選択してください。
割り当ての画面で、プルダウンから使用回数を制限するAPIを選択します。
選択すると、選択したAPIの割り当て画面が表示されます。
割り当て画面表示後、API名が表示されたプルダウンのアイコンをクリックすると、使用数と割り当て画面が表示されます。最下部にある 「”API名” / 日」は1日の割り当て数です。デフォルトでは無制限です。「編集」アイコンをクリックすると編集画面に移行できます。
割り当て上限の編集画面では、「無制限」チェックボックスのチェックを外すと「割り当て上限」入力欄が表示されます。
割り当て上限を「無制限」から変更した場合には、割り当て上限引き下げ幅の条件により、「確認」のチェックボックスが表示されます。
「確認」のチェックを設定して、「保存」ボタンをクリックすると、1日あたりのAPIアクセス数を制限できます。
APIアクセス数の制限はAPI毎となるため、各APIの上限を設定してください。
ValenceにAPIキーを設定
作成されたAPIキーをコピーして、Valenceに設定します。
Valenceに管理者権限でログイン「管理オプション」カテゴリーの「ポータル管理」をクリック、ポータル管理のメニューから「設定」を選択後、「外部APIキー」のGoogleMaps用のAPIキーにAPIキーを入力してください。
キー入力後、右下の保存アイコンで「設定」を保存すれば完了です。
Google Maps Platformを利用した、App Builder のMapウィジェットが利用可能になります。