Valenceを導入しているIBMiをリプレースする場合、移行元のIBMiから、移行先のIBMiへデータが全て移行されている場合には、移行先IBMiのシリアル、パーティションIDに対応したValenceライセンスキーの設定だけで移行が完了します。本Tipsでは、IBMiリプレース時に必要となる手順についてまとめます。
Valenceライセンスキーの再発行
IBMiリプレース時には、IBMiのシリアル、パーティションIDが変わりますので、Valenceライセンスキーの再発行が必要です。
ライセンスキー発行までの手続きは以下の手順となります。
- 「ライセンス移行申込書」のダウンロード
弊社メンテナンスサイトの「ダウンロード」ページより「■Valence 各種手続き資料ダウンロード」の「Valenceライセンス移行申込書」をダウンロードください。
※弊社メンテナンスサイトにはサポート契約にご加入いただいております、お客様ごとのユーザーIDとパスワードが必要です。ご契約いただきましたメンテナンスプログラム加入証書、またはメールでご連絡させていただいた、ユーザーIDとパスワードをご利用になって、メンテナンスプログラムのページにアクセスしてください。なお、ユーザーIDとパスワードがご不明の場合は「maintenance@migaro.co.jp」 までご連絡ください。 - 「ライセンス移行申込書」の記入
「Valenceライセンス移行申込書」をダウンロード頂いたページに「Valenceライセンス移行申込書_記入例」がございますので、記入例を参考にご記入/捺印 します。
また、ライセンス移行についてご不明点がある場合、「弊社ライセンス担当」にお問い合わせください。
■弊社ライセンス担当(お問い合わせ先)
TEL:0120-356-288
E-mail:maintenance@migaro.co.jp - 「ライセンス移行申込書」の送付
ご記入した、「ライセンス移行申込書」を弊社宛にFAX(06-6631-8603)または、Email(maintenance@migaro.co.jp) 宛てに、添付ファイルでお送りください。 - ライセンスキーの受領と設定
弊社ライセンス担当より、新しいライセンスキーがメールにて届きますので、Valenceにログイン後、「ライセンスキーの設定方法」を参考にライセンスキーを設定ください。
Valence移行前の確認事項
まず、移行先にコピーする必要があるライブラリとIFS領域のファイルパスを確認します。
Valenceにログイン後、「管理オプション」カテゴリーの「インスタンス管理」アプリで確認することができます。
「インスタンス管理」アプリでは、複製したVALENCE環境のライブラリや、IFS上のパス(DocumentRoot)を確認することができます。
「ライブラリ」、「IFSパス」を元に移行先IBMiへコピーする必要のあるライブラリやIFS領域のファイルを判断します。
Valenceのライブラリと構成ファイル
Valenceの構成要素
Valenceを構成する要素は、大きく分けて3つあります。
以下がすべて、移行先のIBMiに展開されている必要があります。
- IBMiの「VALENCEライブラリ」
- IFS領域に展開されている「Webサーバー設定」
- IFS領域に展開されている「WebサーバーのDocumentRootファイル」
VALENCE システムライブラリ
Valenceのシステムライブラリが移行先IBMiに展開されている必要があります。
ベースインスタンスのVALENCEXXライブラリと、インスタンス管理で複製した(独自に名前を設定頂いた)ライブラリが対象です。
「インスタンス管理」アプリで複製した環境のライブラリ名は「インスタンス管理」画面の各インスタンスのタイルに記述されている「ライブラリ」にて確認ください。
※VALENCEXXのXXにはVALENCEのバージョン番号になります。対応表は以下になります。
バージョン | ベースライブラリ名 |
Valence5.1 | VALENCE51 |
Valence5.2 | VALENCE52 |
Valence5.2plus | VALENCE52 |
Valence6.0 | VALENCE6 |
Valence6.1 | VALENCE6 |
Valence6.2 | VALENCE6 |
IFS領域 (Webサーバー設定)
ValenceはIBMi WebサーバーのCGIで動作しています。そのため、Webサーバーの環境が新環境で構成されている必要があります。Webサーバーの構成ファイルは、/www/valenceXX/ に配置されています。また、「インスタンス管理」アプリで複製した(独自に名前を設定頂いた)Webサーバー名も移行先環境に展開する対象になります。
バージョン | パス |
Valence5.1 | /www/valence51 |
Valence5.2 | /www/valence52 |
Valence5.2plus | /www/valence52 |
Valence6.0 | /www/valence6 |
Valence6.1 | /www/valence6 |
Valence6.2 | /www/valence6 |
「インスタンス管理」アプリで複製した環境のWebサーバー名はライブラリ名と同じになります。
例えば、VALENCE6Pインスタンスの場合、/www/VALENCE6P/conf/httpd.conf になります。
また、Webサーバーの構成ファイルの情報はIBMiのQUSRSYSライブラリ内にあるQATMHINSTCファイルにメンバーとして登録されています。
そのため、/www/valenceXXのIFS領域をコピーしただけでは、Webサーバーとして認識されないためQUSRSYS/QATMHINSTC(VALENCEXX)のメンバーも移行先IBMiにコピーが必要です。
IFS領域 (WebサーバーのDocumentRoot)
Valenceは、IFS領域のルート直下にDocumentRoot以下ファイルが展開されます。
Valenceのバージョンにより、展開されるディレクトリ名が異なります。また、インスタンス管理で複製した(独自に名前を設定頂いた)パスも移行先IBMiへ展開する必要があります。
バージョン | パス |
Valence5.1 | /valence-5.1 |
Valence5.2 | /valence-5.2 |
Valence5.2plus | /valence-5.2 |
Valence6.0 | /valence-6 |
Valence6.1 | /valence-6 |
Valence6.2 | /valence-6 |
「インスタンス管理」アプリで複製した環境のパスは「インスタンス管理」画面の各インスタンスのタイルに記述されている「IFSパス」にて確認ください。