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【Delphi】historyフォルダの活用とソース復元

DelphiのIDE(統合開発環境)でプログラムを作成している際に、
何らかの理由で以前保存したソースに復元したい局面があるかと思います。

DelphiのIDE(統合開発環境、V2005以降)では「保存」操作を行った際、
内部的には上書き保存ではなく、「__history」と呼ばれるバックアップフォルダに
元のソースをリネームで移動してから新規保存されています。

この「__history」フォルダは、隠しフォルダになっていますが
各ソースファイルと同じフォルダ内に生成されます。
(ファイル名は「元のソース名と拡張子.~版の番号~」となります)

復元操作を行う際は「__history」フォルダ内のソースをメモ帳などで直接参照してもよいですが、
IDE内で差分の確認や復元を行うことも可能です。

IDEの画面下部にある「コード」「デザイン」「履歴」と記載されたタブのうち、
以前のソースの履歴は「履歴」タブに存在します。
このタブを選択すると「リビジョン内容」としてこれまで保存した時点のソースが
ファイル(pas・dfm)ごとに一覧表示されます。

左下に表示されるタブの「差分」を選択すると、選択した2つの版の差分を表示します。

また左下の「内容」タブの一覧の中からリビジョンを右クリックして「元に戻す(復元)」を選択すると、
選択した時点のソースに戻すことが可能です。
(一時変更状態のため、復元したソースを保存せずに閉じると復元を破棄できます)

なお、このバックアップファイルは [ツール] → [オプション] 「エディタ設定」にある
「ファイルバックアップ制限」で設定された個数(最大90)まで保持することができます。

ここで設定された数よりも古いhistoryファイルは自動で削除されるため、
保管しておきたい場合は別途、手動で別の場所にバックアップして下さい。
(この場合は、復元操作はメモ帳などを使って手動となります)

 

関連Tips:
【Delphi】ローカルのソース保存履歴を無制限にバックアップするテクニック
(このhistoryファイルを一括でバックアップするツールの作成方法紹介)

 

(ミガロ.情報マガジン「MIGARO News!!」Vol.226 2020年6月号より)