Valenceを削除するためのアンインストール手順をまとめております。
ValenceはIBMiのライブラリ、IFS にファイルを展開しています。アンインストールするには、ファイル類の削除とWebサーバーのインスタンスの削除が必要です。
Valenceをアンインストールする前に
Valenceをアンインストールする前に、バックアップを取得しておくことをお勧めします。
IBMi上のVALENCEライブラリが残っていれば、再度Valenceをインストールした際に環境を復元することができます。
Valenceのアンインストール
Valenceは以下のファイルで構成されています。
ファイルを削除することで、Valenceのアンインストールができます。
- IBMiのライブラリ: VALENCEXX
- IFS領域:/valence-x.x
- Webサーバー領域:/www/valencexx
記事中には、VALENCEXX / valence-x のように表記しています。
XXの箇所は、アンインストールしたい、Valenceインスタンス名を指定してください。
例えば、VALENCE6の場合は以下のライブラリやパスになります。
- IBMiのライブラリ: VALENCE6
- IFS領域:/valence-6
- Webサーバー領域:/www/valence6
「管理オプション」カテゴリーの「インスタンス管理」アプリでインスタンスを複製している場合、各インスタンスについても削除する必要があります。「インスタンス管理」アプリ上でインスタンスを削除後、記事の手順でアンインストールしてください。
1. IBMiへエミュレータで接続
Valenceのアンインストールは、IBMiエミュレータの操作で行えます。
IFS領域を削除するため、エミュレータの ホストコードページを「939」に設定してIBMiへ接続してください。
IBMiへ接続後、CHGJOBコマンドでジョブのCCSIDを5035に設定します。
CHGJOB CCSID(5035)
2. Valenceを停止
VALENCEXXをライブラリリストに追加後、VVSTOPコマンドでValenceのサービスを停止します。
例) Valence6の場合は以下になります。
ADDLIBLE VALENCE6
VVSTOP
3. オブジェクトロック状況の確認
ライブラリを削除する前に、ライブラリのオブジェクトがロックされていないかを確認します。
ライブラリリストからVALENCEライブラリを取り除き、オブジェクトのロックがなければライブラリを削除します。
(指定したオブジェクトにはロックがない)と表示されれば削除できます。
RMVLIBLE VALENCEXX
WRKOBJLCK OBJ(VALENCEXX) OBJTYPE(*LIB)
例) Valence6の場合は以下になります。
RMVLIBLE VALENCE6
WRKOBJLCK OBJ(VALENCE6) OBJTYPE(*LIB)
4. VALENCEライブラリの削除
ライブラリを削除します。ライブラリのオブジェクトがロックされていないことを確認後
DLTLIBコマンドでライブラリを削除します。
DLTLIB VALENCEXX
例) Valence6の場合は以下になります。
DLTLIB VALENCE6
5. WEBサーバーの設定を削除
HTTPサーバーインスタンスを削除します。
RMVM FILE(QUSRSYS/QATMHINSTC) MBR(VALENCEXX)
例) Valence6の場合は以下になります。
RMVM FILE(QUSRSYS/QATMHINSTC) MBR(VALENCE6)
6. IFS領域の削除
ValenceのIFS領域を削除します。
RMVDIR DIR('/valence-X.X') SUBTREE(*ALL)
RMVDIR DIR('/www/valenceXX') SUBTREE(*ALL)
RMVDIR DIR('/home/vvtemp') SUBTREE(*ALL)
例) Valence6の場合は以下になります。
RMVDIR DIR('/valence-6') SUBTREE(*ALL)
RMVDIR DIR('/www/valence6') SUBTREE(*ALL)
RMVDIR DIR('/home/vvtemp') SUBTREE(*ALL)
おわりに
以上で、Valenceのアンインストールは完了です。
インスタンスを複数利用されている場合は、上記削除手順を繰り返し実行ください。