Delphi(RAD Studio)を起動すると、最近開いたプロジェクトや
チュートリアル、ドキュメントなどが一覧で表示される
「ウェルカム ページ」というタブが初期表示されます。
便利なタブではありますが、Delphiの起動時間がわずかながら増大したり、
チュートリアル、ドキュメントのページを表示させたくない場合など
開発者によっては不要と感じられることもあるかと思います。
(2022/11/15追記:)
また、Delphiの起動時に
『セキュリティで保護された Web ページ コンテンツのみを表示しますか?』
といった警告が表示されることがあります。
これはウェルカム ページがHTMLで生成されており、
それをDelphi内部からIEを使って参照していることに起因します。
(追記以上)
このウェルカムページはスタートメニューやショートカットからDelphiを起動すると
必ず表示されますが、起動時にパラメータを渡すことで初期表示させない設定が可能です。
その手順を以下に記載します。
設定方法
スタートメニューやデスクトップ等にあるDelphi(RAD Studio)の
ショートカットを右クリックしてプロパティを表示すると、「リンク先」の
項目に実際のファイル(Delphi本体のEXE)の場所が表示されます。
(例:10.2 Tokyoの場合)
『”C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\19.0\bin\bds.exe” “-pDelphi”』
上例の「bds.exe」の後についている「-pDelphi」はパラメータ(実行時引数)で、
スペースを空けて複数指定することが可能です。
ここで「-np」というパラメータを指定すると、起動時にウェルカムページを
非表示にすることができます。
(例:10.2 Tokyoの場合)
『”C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\19.0\bin\bds.exe” “-pDelphi” “-np”』
ウェルカムページを非表示にした場合、Delphi(RAD Studio)を起動すると
何もウインドウが開いていない状態の画面が表示されます。
この状態で、以下の操作が可能です。
- 最近開いたプロジェクトを表示したい場合は、[ファイル] メニューの「開き直す」の項目から一覧を表示できます。
また「開き直す」の一覧の最下部にある「プロパティ」から、保持する履歴の量を設定できます。 - ウェルカムページを再表示したい場合は、[表示] メニューから「ウェルカム ページ」を選択します。
これ以外にも、bds.exeに付与できるパラメータは何種類か存在します。
一覧は以下をご参照ください。
http://docwiki.embarcadero.com/RADStudio/Tokyo/ja/IDE_コマンドラインスイッチとオプション
(Tipsメルマガ 2021年5月号より)