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IBMiの活用に役立つ情報を掲載!


Valence 導入前の前提条件

Valence導入前(インストール前)に準備/確認する内容をまとめています。
前提となるライセンスプログラムやシステム値、ユーザープロファイルの条件、サービスの稼働状態等
インストール前には、必ず準備/確認してください。

Valence 導入前にIBMi環境の確認

Valence導入対象のIBMi環境を確認します。

IBMi バージョンの確認

ValenceはIBMi V7R1~V7R4に対応しています。
IBMiのバージョンに合わせてValenceのインストーラを入手する必要があるため、以下手順でIBMiのバージョンを確認してください。

GO LICPGM

5250エミュレータで接続後、以下コマンドを実行します。

GO LICPGM
10.導入済みライセンス・プログラムの表示

ライセンス・プログラムの処理画面に移動しますので、「10.導入済みライセンス・プログラムの表示」を選択してください。

F11キー リリースの表示

F11キーを押下して、「リリースの表示」をしてください。

IBMiのバージョン確認

IBMi のバージョンが確認できます。
V7R1M0~V7R4M0であればValenceを導入可能です。

ライセンスプログラムの確認

Valenceで必要となる、前提ライセンスプログラムの導入状況を確認します。
IBMiのバージョンを確認するのと同じく、GO LICPGMでライセンスプログラムを確認することができます。

前提ライセンスプログラムの導入状況確認

GO LICPGM > 「10.導入済みライセンス・プログラムの表示」で画面を表示後、F11キーを2回押下すると、「導入状況」の列が表示されます。

以下のライセンスプログラムの導入状況が*COMPATIBLE または *INSTALLEDになっているか確認してください。

  • 57**SS1 QSHELL
  • 57**DG1 IBM HTTP Server for i
  • 57**JV1 IBM DEVELOPER KIT FOR JAVA
  • 57**JV1 JAVA SE 7 以上
  • 57**ST1 DB2 QUERY MGR AND SQL DEVKIT
  • 57**WDS ILE RPG
Valence利用の前提条件となるライセンスプログラム

IBMiのバージョンがV7R1M0の場合には、Javaプログラムの導入がされているか確認ください。また、DB2 QUERY MGR AND SQL DEVKITが導入されていない場合には、Valence自体のご利用は可能ですが、App Builderのアプリ開発時にカスタマイズとして使用する、SQLRPGLEプログラムのコンパイルを実行できません。

システム値(QALWOBJRST , QCCSID)の確認

IBMiのシステム値を確認します。

QALWOBJRST システム値(オブジェクト復元可能オプション)

QALWOBJRST システム値の確認

5250エミュレータのコマンド画面に以下コマンドを入力して実行してください。

DSPSYSVAL QALWOBJRST
QALWOBJRST システム値 復元オプション

オブジェクト復元可能オプションが表示されます。
*ALLが表示されているか確認してください。

デフォルトでは QALWOBJRSTシステム値は「*ALL」です。
システム値が*ALLではない場合、現在のQALWOBJRSTシステム値を記録しておいてください。
Valenceのインストール時、QALWOBJRSTシステム値「*ALL」が必要です。
CHGSYSVALコマンドでシステム値を変更してください。

CHGSYSVAL SYSVAL(QALWOBJRST) VALUE(*ALL)

Valenceのインストール完了後、記録していたQALWOBJRSTシステム値に戻してください。

QCCSIDシステム値(コード化文字セット識別コード)

QCCSIDシステム値

Valenceのインストールに使用する、ユーザープロファイルのCCSID値は5035が必要です。
日本国内のIBMi環境では、QCCSID値 65535 や 5026 が使用されている場合が多いです。
5250エミュレータのコマンド画面に以下コマンドを入力して実行してください。

DSPSYSVAL QCCSID
QCCSIDシステム値 コード化文字セットID

コード化文字セットIDの値を確認してください。
5035以外の場合、Valenceインストール用のユーザープロファイルを作成してください。
QCCSID値の変更はIBMiの他のプログラムに影響が出る可能性があるため、QCCSID値を変更するのではなく、Valenceのインストールに使用する、ユーザープロファイルのCCSID値を5035にします。

また、インストールするユーザープロファイルは、特殊権限 *ALLOBJ , *SECADMが必要となりますので、例えば、QSECOFRのユーザープロファイルをコピーしてValenceインストール用のユーザープロファイルを作成ください。

ユーザープロファイルのコピー方法

ユーザープロファイルをコピーするには、WRKUSRPRFコマンドを使用します。
QSECOFRユーザープロファイルをコピーする場合には、以下コマンドを入力してください。

WRKUSRPRF USRPRF(QSECOFR) 
ユーザープロファイルのコピー

ユーザープロファイルの処理画面でQSECOFRユーザープロファイルのOPTに3を入力して実行します。

ユーザープロファイルの作成

ユーザー・プロファイル作成画面では、ユーザー・プロファイルにユーザー名を設定します。
例では、「VALENCEUSR」を作成しています。
また、ユーザー・パスワードはデフォルトだとユーザープロファイルと同じになりますので、任意のパスワードに変更してください。
次に、コード化文字セットID(CCSID)を変更します。
ページダウンキーを押下してコード化文字セットIDの設定画面まで移動してください。

ユーザープロファイルのコード化文字セットID設定

コード化文字セットIDはデフォルトでは「*SYSVAL」に設定されています。
*SYSVALに設定されている場合は、QCCSIDシステム値が使用されます。
QCCSIDシステム値が5035以外の場合には、明示的にインストール用ユーザープロファイルのコード化文字セットIDを5035にしてください。
変更後、実行キーでユーザープロファイルを登録します。

作成したユーザープロファイル/パスワードは、Valenceのインストール時に使用しますので記録しておいてください。

FTPサービスの確認

Valenceのインストール時には、Windows端末からFTPを利用してIBMi環境にValenceを展開します。
そのため、IBMiのFTPサービスは稼働している必要があります。

NETSTATコマンド

IBMiに5250エミュレータで接続後、以下コマンドを実行してください。

NETSTAT
3. IPV4接続状況の処理

「3.IPV4 接続状況の処理」を選択します。

FTPサーバー稼働状況の確認

「IPV4 接続状況の処理」にて、「ftp-con」もしくは「21」の状態が接続待機になっている場合、IBMiのFTPサーバーは稼働状態です。
表示オプションによって「ftp-con」または「21」と表示が変わります。

FTPサーバーが稼働していない場合

FTPサーバー起動コマンド

FTPサーバーが稼働していない場合は、以下コマンドでFTPサーバーを起動してください。

STRTCPSVR SERVER(*FTP)

おわりに

Valence導入前の前提確認は以上です。
記事の手順で確認したIBMiバージョンのValenceインストーラを入手してください。
Valenceインストーラを実行時には、ユーザープロファイル/パスワードが必要となります。
あらかじめ作成しておいた、CCSIDが5035のユーザープロファイルを利用して、Valenceのインストールを実施ください。